“Ç”マッツ・ミケルセン出演の人食い映画「フレッシュ・デリ」が泣ける件について。

フレッシュ・デリ(2003)
DE GRONNE SLAGTERE(2003)

フレッシュデリ

監督:アナス・トマス・イェンセン
出演:マッツ・ミケルセン、
ニコライ・リー・コスetc

評価:80点

先日、トーキョーノーザンライツ
フェスティバル

「メン&チキン」

を観て、
アナス・トマス・イェンセン監督に
興味を抱き、TSUTAYAで
「フレッシュ・デリ」という
作品を借りてきた。

よく、フランスの
ジャン=ピエール・ジュネの
「デリカテッセン」

勘違いされることの多い
人肉販売ムービー。

しかし、レビューを
観ると「泣けた」
「感動した」と
意味深な記事が多い。
果たして…

「フレッシュ・デリ」あらすじ

肉屋にて安月給で働かされているスヴェンは
同僚ビャンと独立して新たに肉屋を開く。
しかし、どちらともコミュ障だったため、
なかなかお客さんが来ない。
おまけに、ビャンの弟で
知的障害者のアイギルが
営業妨害しにくるので早くも店は
斜陽となる。

しかも、冷凍庫から人間の死体が
出てくる始末。
途方に暮れたスヴェンは、
その死体をマリネにし
販売してしまう。

するとどうでしょう、
次の日に長蛇の列が出来て…

人間のコンプレックスをいびつに描く

「メン&チキン」もそうだったが、
どうやらアナス・トマス・イェンセン監督
人間のコンプレックスを強調して
描くことで、人間のトラウマをあぶり出すのが
上手い監督らしい。

本作ではとってもコミュ障な男と、
知的障害者の弟を抱える男が
肉屋を開く話だ。

うっかりコミュ障の男は
間違いだと知りつつも人肉
を売り続ける理由が
「みんなに喜ばれた」からだという。
今まで、誰にも褒められたり
尊敬されてこなかったため、
人肉に皆が喜ぶ姿を見て
味をしめてしまい、
麻薬のように抜け出せなく
なってしまったのだ。

また、もう一人の男は
知的障害者の弟アイギルを
抱えている。それだけなら、
良いものの、なんと
弟アイギルのせいで
両親を失い彼は
アイギルに対し憎しみを
抱いている。

「デリカテッセン」や
「スウィーニー・トッド
フリート街の悪魔の理髪師」

とこの手の作品って、
動機付けが弱いのだが、
本作は非常に濃密に
登場人物のバックグラウンドを
描くから後半になればなるほど
泣けてくる。

コミュ障のスヴェンは、
同僚ビャンにお願いされて
彼の弟アイギルを追い払うが、
実はかわいそうに思っている
ところ。人肉マリネの
隠れた魅力が明らかになる
シーン。シニカルだが、
心にじんわり染み渡る
作品でした。

ちなみに、人肉映画なら
グリーン・インフェルノ

」も
大好きです(*^_^*)

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