“Ç”田舎ひとりぼっち「プロミスト・ランド」置いてけぼり役者マット・デイモンの魅力

プロミスト・ランド(2012)
PROMISED LAND(2012)

プロミストランド

監督:ガス・ヴァン・サント
出演:マット・デイモン、フランシス・マクドーマンドetc

評価:75点

第88回アカデミー賞発表間近!
主演男優賞にノミネートされている、
マット・デイモンはいろんな
場所に取り残される。
今公開中の「オデッセイ」では
火星に、「インターステラー」では
ブラックホールの先の惑星。
「プライベート・ライアン」では敵地に…

そして、今回紹介する
「プロミスト・ランド」は
田舎に取り残される役を
演じているのだ!

「プロミスト・ランド」あらすじ

技術向上で新しいエネルギーとして注目を
集めているシェールガス
そのシェールガスが眠る場所へ赴き、
町ごと買収する石油会社の営業マンの
スティーヴ。幹部昇進まであと一歩、
いつも通り簡単に市長と交渉
が上手くいくと思っていたが、
村人の一人がプロジェクトに異を
唱え始めたことから歯車が狂い始める。
謎の環境保護団体の男まで現れ
窮地に立たされたスティーヴは、
契約取れるまで帰れなくなってしまう…

営業はつらいよ

よく、映画の中の交渉シーンって
ドラマティックに描かれることが多い。
実話ものでもブリッジ・オブ・スパイ」
のように、感情的になりがちである。

しかし、本作は抑えたテンポで
成功か否かスレスレのいや~な
ビジネス交渉を描いている。

例えば、市長と営業マンの
スティーヴが秘密裏で
町買収交渉するシーン。

市長が、「でも…でも…」
と躊躇するもんだから、
早く決めるよう催促の雰囲気を
出すと、「正直、これは
いけないと思わないかね?」
とビジネスマンの裏の気持ちを
見透かしたようなことを言う。

そういった危険な状況で、
言葉に詰まりながらも
クリティカルヒットを
決めて相手が承諾する
ように仕向けていく心理戦が
よく描けていて面白い。

そんな彼が田舎に取り残され、
四面楚歌の中、なんとか
買収の方向に杖が転ばぬかと
暗躍し始めるところから
熱くなってきます!

企業の衝撃のテクニック

一人の住民と一人の環境保護団体の男が
現れたことから、状況が一変し
絶望的状況になるスティーヴ。
「オデッセイ」さながら、
愚直に一つずつ、目の前の課題を
解決していく…

てっきり、愚直を極めていく過程で
大切なものを見つけ住人と
和解する話と思いきや
これが違うのです!

次第に、自分の会社が
やっていることの闇を
直視することとなるのだが、
観客の予想を上回る闇事業が
明らかになるのだ!

これは一休さんのとんち並に
「お見事」と思う一方、
すんごく怖い描写でした。

是非、このシーンは
観て驚いてください!

「追憶の森」公開決定

ガス・ヴァン・サント監督新作、
渡辺謙とマシュー・マコノヒーが
青木ヶ原樹海をさまよう
ロードムービー「追憶の森」
4月29日に日本公開決定しました!
カンヌで評判悪かったらしいのだが、
予告編を観る限り面白そうだぞ!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です