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“Ç”ドキュメンタリーなのにベルリンで脚本賞!パトリシオ・グスマン監督作「真珠のボタン」

“Ç”ドキュメンタリーなのにベルリンで脚本賞!パトリシオ・グスマン監督作「真珠のボタン」

真珠のボタン
El boton de nacar


監督:パチリシオ・グスマン

評価:60点

2015年のベルリン国際映画祭は異色であった
金熊賞はドキュメンタリーと劇映画の
境目がない「タクシー」が獲り、
脚本賞を今回紹介する
ドキュメンタリー「真珠のボタン」が受賞した。
アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞の
ノミネート候補にも挙がってないようなので
てっきり、本当に劇映画なのでは
と観る前までは思っていたのだが、
山形国際ドキュメンタリー映画祭
で最優秀賞を獲っている歴とした
ドキュメンタリーでした。

先住民の歴史とピノチェトをアートで繋ぐ

本作は、チリを美術館にしアートで
歴史を語るスタイルを取っている。
冒頭、ボタンが入った氷をじっくりと映し出す。

さざ波と心地よい語りに揺られながら観客は
一気にチリの世界に誘われて行く。
氷山、宇宙、壮大過ぎる映像に
グスマンの優しい声が聞こえてくる。

そして語られるのは、壮絶な歴史だ。
昔チリは植民者によって先住民を迫害していた。
先住民が落としたボタン。

それが長年かけて、ピノチェトの独裁政権になり
政府に目をつけられた人々が布に重りをつけ
押し込められ、海に捨てられた。

宇宙から観たら一瞬出来事、
しかし輪廻がごとく悲劇は繰り返される。

流石にベルリン国際映画祭で脚本賞を
獲ったのは、単に該当する作品が
なかった(ブンブンイチオシの「タクシー」は金熊賞だし、
ザ・クラブ」は審査員グランプリ、
ヴィクトリア」は芸術貢献賞と
有力作品は他の賞で獲ってしまっているため、
あまりもの感が強い)のではと感じた。
詩的な会話の展開に脚本もないでしょうとは
思うが、やはり映像は映画館で観る価値の
あるほど圧巻。

まるでプラネタリウムを観ているような
作品でした。ただ、チリの歴史について
事前勉強してこなかったから
結構難しい部分も多かった。
これは後悔、後悔m(_ _)m

ちなみに、パトリシオ・グスマンは
一貫して美しい映像で政治や歴史を
語るドキュメンタリー作家のようで、
「光のノスタルジア」や「La cruz del Sur(日本未公開)」
など興味深いですね~

アップリンクで観られてよかった!

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