“Ç”こんなバカンスは嫌だ「パラダイス三部作」特集②「希望」

パラダイス:希望(PARADIES:HOFFNUNG)

パラダイス:希望

監督:ウルリヒ・ザイドル
出演:メラニー・レンツ、ジョセフ・ロレンツetc

評価:60点

オーストリアのウルリヒ・ザイドル監督による
「パラダイス三部作」第二弾。
ベルリン映画祭に出品されました。

デブ、デブ、デブ

昨日紹介した「パラダイス:愛」も
デブが沢山登場したが、
今回もデブが主役である。

デブ矯正施設に入れられたデブたちと
医者との恋愛模様をブラックに描いている。

デブにとって、地獄である矯正施設。
観客から観れば、全く効果の
あると思えぬトレーニング
(これがシュールで笑えるw)
の数々、嫌々やっているデブから
負のオーラが漂ってきます。

そんな地獄を、パラダイスに変える
「希望」が変態な医者だったという
これまた毒の強い話である。

破天荒すぎる矯正施設ライフ

この「パラダイス三部作」は全て
R-15指定である。日本版予告編を
観ると「どこが?」と思うかも知れないが、
「希望」も「愛」と同様、強烈なシーン目白押しである。

少女が矯正施設なのに、夜中にパーティで
ビールやたばこで宴会を開く。

また、変態な医者がデブにエロティックに
接する。静かで淡々と進む中に
強烈な描写を仕組むから、
ちょっとしたホラー映画だ!

「パラダイス:愛」と比べると…

ただ、「パラダイス:愛」と比べると
ちょっと毒っけが物足りない気がする。

確かに、ドキュメンタリータッチで冷たい
距離感を使って黒い映画になっているのだが、
観客に強烈なインパクトを与えているとは
思えない。ただ、デブの破天荒な
矯正ライフを魅せているだけのような気が
した。

それでも、観終わった後、
頭の中には
幸せなら肉叩こう!
というサウンドがぐるぐる巡るのは
間違いなしの作品ですぞ~

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