”Ç”現場はつらいよ「突撃」

突撃(Paths of Glory)

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監督:スタンリー・キューブリック
出演:カーク・ダグラス、ラルフ・ミーカーetc

評価:85点

今も昔も会議室と現場との軋轢問題は
よくある話である。
会議室では、兵士を駒としか考えず、
岡目八目な気持ちで操作しているが、
実は現場のこと全く分かっていない。

今回扱う戦争映画は、
そんな軋轢問題が生んだ悲劇の物語である。

第一次世界大戦、フランス軍

突撃

難攻不落のポイント「アリ塚」を陥落させようと
現場に指令が出る。
しかし、あまりの過酷な戦場で現場の人間は
無謀だと感じていた。

しかし、現場監督であるミロー大将
突撃命令を出す。
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そんな中、この作戦に不満を抱えていた
ダックス大佐が命令を聞き逃す事件発生。

軍法会議で、命令不服従につき3人の生け贄
出すよう命令される…

現場の苦しさが視覚的に…

上司の命令に不満を抱えつつも
従ってしまうミロー大将、
忠誠心の喪失からミスを犯してしまう
ダックス大佐。

この二人の心の葛藤が
視覚的によく表現できている。
銃弾・爆撃の嵐の中
淡々と歩き、そのまま
突撃するダックス大佐。

イングマール・ベルイマン
彷彿する重厚な心理描写が
そこにあった。

戦争から法廷ものへ…

後半は予想だにしない法廷モノへ…
逆転裁判か!と思う展開に…

まさかのダックス大佐が殺されるのではなく、
ダックス大佐の師団から3人選び
処刑されるという縦社会、
仲間社会の軍隊の中じゃ相当
心にくる刑にダックス大佐が挑む。

いかに、この作戦が凄惨かを
現場の人間として語るが
敵は強い。

これを観ていて、単にお話の世界とは
思えなくなってくる。
非常によくある話故に泣けてくる。

夏と言えば戦争映画だが、
これはマジで凄い作品やったな~

そして、何よりもキューブリックが
「博士の異常な愛情」「時計じかけのオレンジ」
以前に既にこんな化けモンみたいな
作品を作っていたのが驚きであった(*^_^*)

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