“Ç”映画学から観る「ラブライブ! The School Idol Movie」

ラブライブ The School Idol Movie(Love Live)

ラブライブ The School Idol Movie

監督:京極 尚彦
声の出演:新田恵海、内田彩etc

映画興行収入一週間で8億以上稼ぎ、
マッドマックス/怒りのデス・ロード」に
負けんじと暴れている映画がある。

それは「ラブライブ The School Idol Movie」!
興行収入ランキング二週連続1位
を獲得している
(今朝マッドマックスが抜きました)。
大きなお友達向けのアニメ映画だ。

著名な映画ブロガーも、ライムスターも
全くこの映画について取り上げていないが、
興行的に成功しているんだから、
誰かは論じなければならないと、
全くラブライブ初心者のブンブンが潜入捜査してきたぞ!

舞台はTOHOシネマズ日本橋
やはり平日名為か動員は少なく、
ネットで悪評高き問題児ラブライバーは
観測できなかった。ちなみに、入場者プレゼントは
ソルド・アウト!ありませんでしたよ…

立派なビジネス映画

この作品は二重のビジネス映画であり、
映画館論的にも、普通のビジネス論的にも
勉強になる。

まず、前者。
1950年代以降、ずっと斜陽なまるでタイタニック号に
乗ったかのような映画産業。
鷹の爪とのコラボや、マサラスタイルの上映(映画中に踊ったり
クラッカーを鳴らしたり出来る上映手法)する中、
2010年度以降映画産業最大の開発(あるいはアニメ産業)は
ヴァーチャル・アイドル」だ!

AKBベビーメタルなど、リアルなアイドル産業が
映画やライブ、グッズで稼ぎまくっている。
ただ、リアルではいずれ少女たちにも卒業の
時が訪れる。また、言葉は悪いが劣化する
リスクがある。しかし、アニメでやれば
顧客の好みのキャラを自由に制作者側で
コントロールできる。声優も変えるだけで
雰囲気を変えることもできる。
(「her」みたいに、音で萌える人が
出る時代も間近か?)

よく、ラブライブの少女たちを観て欲しい。
皆、顔の輪郭が同じ事に気づくであろう。
しかし、レゴのように髪型や服装を変えるだけで、
メンバーの誰かに惚れてしまうのだ!
恐るべし!ちなみにブンブンは、
今回この作品を観て、絢瀬絵里という
ロシア語を話せる少女に
惹かれたぞ…こうぇ~

「けいおん!」スタイルだが、ビジネス映画

さて、この作品は内容も非常にビジネスな
話。「プロフェッショナルの流儀」が似合う話だ。

前半までは「映画 けいおん!」と全く同じ。
卒業を控えた少女たちが、
海外に行って自分の本当にしたいことは
何かを悶々と考え、日本帰国後
ラストショーをするという話だ。

しかし、ラブライブでは後半の展開が
ブンブンあこがれるドラマチックな内容だ。

主役であるアイドルグループ、
μ’s(ミューズ)」は、
マネージャー(?)である学校の先生に、
海外ライブが成功したので
卒業してもアイドル活動を続けて欲しい
と言われ悩む。
「皆で一度、きちんと解散することキメたのに…」

ひとまず、悩みはプット・アサイド、
放置し、デカいライブを行おうとする。
デカいライブをするには協力者が
欲しいと彼女たちは他のアイドルグループを
自分たちの企画へ参加していくのだ!

メールではなく、直接営業に行って、
Face to Faceで向かい合って交渉する
姿、まさにプロフェッショナルである。

こうした努力の上で行われる演目で見る
カタルシスはファンには涙ものでしょう!

確かに、ストーリー上、ミュージカルシーンの
入れ方が非常に雑。「映画 けいおん!」は
重厚なストーリーだったのに、どこか軽く
見えてしまう点はシネフィルから観て
残念ポイントだったのだが、
強烈なきゅんきゅん声に耐え抜いたときに
見えたものは、決してゴミ映画ではないこと。

アイドル属性なきシネフィルでも十分楽しめた
ことにある。
やはり食わず嫌いはよけないぞーーー
「ラブライブ The School Idol Movie」予告編


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