“Ç”今シネスイッチ銀座で大ヒットの作品は?「あん」

あん

あん

 

監督:河瀨直美
出演:樹木希林、永瀬正敏etc

ブンブンが敬愛する超映画批評の前田有一
始め、日本の批評家からは叩かれる対象
として不遇を目を受けている女性監督・
河瀨直美。

そのせいか、彼女の作品はネットでも
芳しくない。でも、
何故かフランス留学中、学校の先生や
ホストマザー等は彼女の名前を知っていて
下手したら日本人よりも詳しい
怪奇現象が起きている。

そんな監督・河瀨直美は
ブンブンも、
今回の「あん」含め
毎回ごり押しで
カンヌに出ているんじゃないかと
思うほどの図々しい印象、
訳の分からん詩的ワールドであまり
好きじゃない監督なのだが、
今回は予告編から違った!

いつもの、自然と私的体験を
押しつけがましく演出していないのだ!

これは河瀨嫌いのブンブンも
きちんと観なくてはと
行ってまいりました。

河瀨版プロフェッショナルの流儀

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平日なのに満席が出るほど大行列!
主な客層はじじばばだw
シネスイッチ銀座では「奇跡のひと マリーとマルグレット
もじじばばから熱い支持を受け、
大ヒット中!河瀨直美映画史上ここまで
ヒットしているのは珍しいのでは?

さて本題ですが、今回河瀨直美は
ドリアン助川の同名小説を映画化。
ある、どら焼き屋にやってきた謎の
ばあちゃんから「あんこ」作りの
極意を教えてもらう様子を描く。

んっどっかで見覚えのあるような
映像だなーと思ったら、
プロフェッショナルの流儀」だこれはw

スガシガオのあれは流れてこないが、
まさに「あんこ」を魂込めて作る
ばあちゃんの流儀がドキュメンタリー
タッチで描かれる。


オバマも食べに来た「すきやばし次郎」のドキュメンタリー
二郎は鮨の夢を見る」に近い作品かなー?

そんなプロフェッショナルの流儀には
いつもの、ニヒルでシリアスな河瀨は
いなかった。
樹木希林と永瀬正敏の温かみのある
笑いがそこにあった。

SNSに慣れ親しみ何でも即答しないと
いけない社会に慣れ親しんだブンブンからは
樹木希林の間、何が起きるか分からない
言葉が喉から出かかっているのに
出ない、じらし方にはらはらする。

永瀬正敏はあの「ミステリー・トレイン」で
ジッポをカッコよく洋服に投げ入れていた
あの人だ。彼が…おばあちゃんに極意を
教わっている。この師弟感、
セッション」のように暴力的ではなく
温かい関係が心を優しくしてくれます。

もちろん河瀨ワールド全開

もちろん、あの河瀨のことなので
観客に媚びることはない。
物語の中盤から、いつものニッチもの
へと変貌する。

脚本的にあまりに唐突過ぎる展開で、
てっきり「あんこ」作りを学ぶ話
と思っていた人に肩すかしを与える
ジェットコースタームービーとなる。

まあ、鍵も与えてないのに勝手に
永瀬の厨房で朝っぱらから「あんこ」
を作るシーン等細かなほころびは
あるにせよ、あそこまで露骨に
テーマを「らい病」ものに
変えるのはいかがなものか?

確かに原作ものだから
盛り込む必要あるが
だったら、起承転結の
「転」の場面で
永瀬が頑張るシーンを挟む
べきだとは思った。
あんまり頑張ってないんだよね~
ただやつれているだけの永瀬。
もうちょっと「あんこ」作り
頑張ろう!そうしたらラストカットに
説得力が出てくるんじゃないかな~

とは言え、皮肉にもその
ジェットコースター展開が
あってもうるっときた。

恐らく、河瀨嫌いの映画好きも
今回ばかりは認めざるえないであろう。

役者と風景を大事にし、
ベタながらも、どうしても泣けてくるラスト。
これぞ河瀨直美がまじで研究した結果であろう。
彼女の作った「あんこ」は旨かった(‘ω’)

おまけ

帰りに、秋葉原まで歩いてたら、
どら焼き屋を見つけた。
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線路下にある「どら焼き きてら」はまさに
本作の永瀬正敏に似た感じの人が座っていた。
そこでどら焼きを買ってみた。
ふんわり生地にあんこぎっしり♡
甘党にはたまらん!
やっぱ、「あん」観たらどら焼き
食べたくなるな~
「あん」予告編




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