“Ç”デンマーク人が西部劇?「セリーナ-炎の女-(SERENA)」※未体験ゾーンの映画たち2018公開決定

セリーナ-炎の女-(2014)
SERENA(2014)

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SERENA(2014)

監督:スサンネ・ビア
出演:ブラッドリー・クーパー、
ジェニファー・ローレンスetc

このキャストとあらすじを見たら、映画オタクが驚かない訳がない。「未来を生きる君たちへ」でアカデミー賞外国語映画賞を撮ったデンマーク人女性監督スサンネ・ビアがハリウッドデビュー作に、「世界にひとつのプレイブック」「アメリカン・ハッスル」コンビ、アカデミー俳優のブラッドリー・クーパー、ジェニファー・ローレンスを使い映画を撮ったのだ。

大出世だなーと思いきや、西部劇だとのこと???あまりに奇抜過ぎてハラハラドキドキ…案の定、凄まじい作品でしたwノースカロライナ州を舞台に林業を営む夫婦の過酷な日々を描く。

西部劇としては異色な女性が主人公もの。しかも、「トゥルー・グリット」とは違い、完全に脇役目線。でもタイトル通り主人公である。

どういうこっちゃ?説明しよう。「WOOD JOB」って林業映画がある。あれは、軽いノリの男が女のポスターにつられてやって来て、女にしごかれる話だ。これと同じようなことを女性目線で描くのだ!色んな移民が林業しにやってくる。林業は真剣にやらないと簡単に怪我人でる仕事だ。

夫を支えつつ、子どもの心配もし、尚且つ自分も女として見られるのではなく、「総指揮」の一人として見られようと頑張る。この「たくましく生きる女性」を女性監督ならではの目線で描くのがテーマなのである。

それでもって、ミステリー要素、キャサリン・ビグローもびっくり!リアルな暴力描写を盛り込む。確かに、前半は退屈で正直チェ・ブンブン睡魔との戦いだったが、中盤から畳み掛ける暴力描写に女性差別批判、女性労働の大変さをぶち込んでく。

近年のデンマークの映画監督は女性だろうと韓国映画さながらのキツイ暴力描写をいれてくる。こんな奇妙な作品だけに、今回は苦手な英語駆使してなんでこんな作品が生まれたか調べてみました^o^

そしたら、まずこの案件を監督に持ってきた脚本家があのキャサリン・ビグローの戦艦映画「K-19」の脚本を書いたクリストファー・カイル!彼がこの作品の原作を読み、ここに描かれる力強い女性の生き方に惹かれ、スサンネ・ビア監督を起用したとのこと。

そして、今やアメコミの実写化ですら監督権奪取の競争率が高いのに、このデンマーク人監督、しかも女性監督が西部劇の監督を任された事件はまさに奇跡としかいいようのないとのこと。

デンマーク人の凄さを知った作品でした。
・「SERENA」監督&脚本家
インタビュー

2017/12/10更新:未体験ゾーンの映画たち2018にて上映決定

なんと、日本未公開の本作が遂に未体験ゾーンの映画たち2018にて上映が決まりました!!ヒューマントラストシネマ渋谷下記日程にて上映されるぞ!

・2/17(土)14:50~
・2/18(日)19:15~
・2/19(月)14:50~
・2/21(水)19:15~

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