“Ç”カンヌ映画祭脚本賞受賞!俺ん家守れ!「裁かれるは善人のみ」10月31日日本公開!

裁かれるは善人のみLeviathan

監督:アンドレイ・ズビャギンツェフ
出演:アレクセイ・セルブリャコブ、
ヴラディミール・ヴドヴィトシュンコブ
etc

本年度カンヌ映画祭で脚本賞を
獲ったアンドレイ・ズビャギンツェフ
最新作「Leviathan」を観てきた。

この映画監督はまだ日本では
さほど知られておらず、
「父、帰る」の監督だって
ことしかブンブンも知らなかった
のだが、今回この作品を
観て彼の凄さに気づいたぞ!

話はシンプル。
村長が儲けを優先するあまり、
地元を愛する家族を
追い出そうと権力を
振りかざす話。

まさに、神話最強の生物
リヴィアタンに家族が
戦う話である。

一見、ウォッカ呑みの
冴えない地元のおっちゃんだが、
暴力ではなく知的に村長を
倒そうと情報を集める。

んで、息子の前では常に
ヒーローでいようとする
父親に泣けてくる。

そしてこの作品、脚本賞を
獲ったのも納得、村長の
描写がやたらと丁寧なのだ。

村長は村人を虐めるが、
何故かやたらと神を信じる。
例え忙しくても、オフィスに神父
を呼んでまでミサを行う
信仰深さ。

これは何を表しているのだろうと
考えたら、タイトルと関係が
ありました。レヴィアタンは
サタンの一種である。
サタンは元々神の使いだったの
だが、堕落して悪にそまった怪物。
んでレヴィアタンはサタンの中でも
悪魔払いが通用しない嘘つきで
人に取り憑く能力があります。

つまり、村長は元々いい奴だった
のだが、金や権力に堕落し
レヴィアタンに取り憑かれた。
神父からお祓いを受けても、
取り除けない「取り憑かれた人」
の象徴として描かれているのだ。

そして悲劇的な最後で魅せる
あのカットがまた哀愁を
誘う。

非常に深いメタファーを
寒々とした映像、
ウォッカにこめる
渾身の作品と言えよう。

日本では10月31日より新宿武蔵野館にて公開!


P.S.アカデミー賞外国語映画賞は「イーダ」に
破れました…でもゴールデングローブは獲ったぞ!

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